ホームページ制作を依頼するとき、文章だけで希望を伝えるのが難しいことがあります。
「明るく信頼感のある雰囲気にしたい」「専門的だが堅すぎない印象にしたい」と書いても、完成イメージは人によって異なります。
特に初めてホームページを作る事業者は、ページ名や機能の名称が分からず、何を伝えるべきか整理できないまま見積もり相談を送りがちです。
このような場合は、ビデオチャットで画面や参考サイトを見ながら話せる制作者へ相談すると、文章だけでは伝えにくい要望を整理できます。
ビデオチャットが向いているホームページ制作の相談
すべての制作案件にビデオチャットが必要なわけではありません。
作りたいページ、掲載文章、配色、参考サイトまで決まっているなら、メッセージだけでも進められます。
一方、次の状況では会話しながら整理する方法が向いています。
- ホームページの目的を言葉にできない
- 必要なページ数が分からない
- 参考サイトのどこが好みなのか説明できない
- 複数のサービスをどう見せるか迷っている
- 制作者から質問されても専門用語が分からない
- 文章を入力すると説明が長くなる
- 社内の意見をまとめきれていない
- 公開希望日まで時間がない
ビデオチャットの役割は、口頭で依頼を済ませることではありません。
制作前に不明点を見つけ、決めるべきことを整理するために使います。
メッセージだけの相談とビデオチャットの違い
依頼方法には、それぞれ利点があります。
| 相談方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| メッセージのみ | 履歴が残り、時間を選ばず返信できる | 曖昧な表現の確認に往復が必要 |
| ビデオチャットのみ | 短時間で背景や意図を説明しやすい | 決定事項が記録に残らない場合がある |
| ビデオチャットとメッセージの併用 | 会話で整理し、文章で確定できる | 打ち合わせ後の確認作業が必要 |
| ヒアリングシートのみ | 必要事項を漏れなく記入しやすい | 質問の意味が分からないと回答が止まる |
実務では、ビデオチャットとメッセージを併用する方法が扱いやすくなります。
最初に会話で方向性を整理し、その後にページ構成、料金、納期、修正範囲をメッセージで確認します。
打ち合わせ前に決めておきたい7項目
何も準備せずに参加すると、事業紹介だけで時間を使い切ります。
完成形を決める必要はありませんが、次の7項目は簡単にまとめておきます。
1.ホームページを作る目的
最初に決めるのはデザインではなく目的です。
目的によって、必要なページや目立たせるボタンが変わります。
- 問い合わせを受けたい
- 店舗への来店を増やしたい
- 会社の信用を補強したい
- 採用応募を受けたい
- 商品やサービスを説明したい
- 既存顧客へ情報を案内したい
- 営業時に見せる会社資料として使いたい
目的を複数挙げる場合は、最優先の一つを決めます。
問い合わせ獲得と採用応募では、トップページで伝える内容が異なるためです。
2.見てほしい相手
「幅広い人に見てほしい」では、文章もデザインも決まりません。
最低限、次の項目を具体化します。
- 法人か個人か
- 年齢層
- 対象地域
- 相談前に抱えている悩み
- 比較するときに重視する条件
- パソコンとスマートフォンのどちらを使うか
たとえば、建設会社の法人担当者を対象にするサイトと、一般家庭から修理依頼を受けるサイトでは、必要な説明が変わります。
3.掲載するサービス
提供サービスをすべて並べるだけでは、重要なものが埋もれます。
打ち合わせ前に、次の3種類へ分けます。
- 最も売りたいサービス
- 問い合わせが多いサービス
- 補助的に提供しているサービス
サービス数が多い場合は、1ページへまとめるのか、個別ページを作るのかを相談します。
ページを増やすと説明しやすくなりますが、制作費も変わるため、見積もり前の確認が必要です。
4.必要だと思うページ
一般的な小規模事業者のホームページでは、次のようなページが候補になります。
- トップページ
- サービス紹介
- 会社概要
- 代表者紹介
- 実績
- よくある質問
- お問い合わせ
- プライバシーポリシー
- ブログやお知らせ
最初からすべて作る必要はありません。
基本料金に含まれるページ数を確認し、問い合わせに必要なページから優先します。
5.参考にしたいホームページ
参考サイトは2~3件に絞ります。
URLを送るだけでなく、どの部分がよいのかも伝えます。
- 配色が好み
- 写真の見せ方がよい
- メニューが分かりやすい
- 文章量がちょうどよい
- 問い合わせボタンが見つけやすい
- スマートフォン表示が見やすい
「このサイトと同じにしてほしい」という依頼ではなく、好みを伝える資料として使います。
既存の型をカスタマイズする制作では、参考サイトと同じレイアウトを完全に再現できるとは限りません。
6.用意できる文章と画像
ホームページ制作では、事業者側にしか分からない情報があります。
打ち合わせ前に、現在用意できる素材を確認します。
- ロゴ
- 会社や店舗の写真
- 代表者やスタッフの写真
- 商品写真
- 施工事例や制作事例
- 会社案内
- サービス資料
- 料金表
- お客様からよく受ける質問
素材が揃っていない場合は、そのまま伝えます。
フリー画像で対応できる範囲や、文章作成の相談が可能かを確認してください。
7.公開希望日
「できるだけ早く」では、優先順位を決めにくくなります。
次のように具体的な事情を伝えます。
- 開業日が決まっている
- 広告を開始する日が決まっている
- 展示会までに公開したい
- 営業資料へURLを掲載したい
- 既存サイトの契約終了日が迫っている
急ぎ制作は追加料金が発生する場合があります。
公開日から逆算して、文章や画像の提出期限も確認します。
打ち合わせで画面共有すると伝わりやすいもの
ビデオチャットの利点は、同じ画面を見ながら話せることです。
口頭だけで説明するより、次の資料を画面共有した方が認識を合わせやすくなります。
現在のホームページ
既存サイトがある場合は、残したい部分と変えたい部分を示します。
- 残したい文章
- 削除したいページ
- 古くなった情報
- 問い合わせが来ないページ
- スマートフォンで見にくい部分
「全部変えたい」と伝えるだけでは、現在の問題が分かりません。
参考サイト
トップページを見せるだけでなく、気になる箇所まで画面を動かします。
「この見出しの大きさ」「この料金表の見せ方」など、範囲を指定すると意図が伝わります。
手書きの構成案
きれいな資料を作る必要はありません。
紙に書いた次のようなメモでも使えます。
- 上部に会社の特徴
- その下にサービス3種類
- 実績を掲載
- 最後に問い合わせ
- スマートフォンでは電話ボタンを表示
手書きメモを画面へ映すか、写真を送って共有します。
競合サイト
競合サイトは、デザインをまねるためではなく、掲載情報の差を確認するために使います。
- 競合には料金があるが自社にはない
- 対応地域の説明が不足している
- 実績数では負けるが専門分野が異なる
- 問い合わせ方法で差を出せる
自社が優れていると主張するだけでなく、ホームページ上で説明できる根拠を整理します。
打ち合わせ中に決めなくてよいこと
ビデオチャット中に細部まで確定しようとすると、重要な判断が後回しになります。
次の内容は、制作案を見てから決めても構いません。
- 文字の細かな大きさ
- 余白の数値
- 画像の表示位置
- ボタンの微調整
- 装飾の形
- 細かな言い回し
- 写真の最終的な差し替え
最初の打ち合わせでは、目的、対象者、ページ構成、必要機能、納期を優先します。
色や細かなレイアウトは、制作者が第1案を作ったあとに確認した方が判断しやすくなります。
打ち合わせ後に文章で確認する内容
会話中に合意したつもりでも、双方の理解が異なることがあります。
終了後は、次の内容をメッセージで確認します。
- 制作するページ数
- 各ページの役割
- 使用する文章と画像
- 事業者側の提出物
- 制作者側の対応範囲
- 納期
- 料金
- 追加料金が発生する条件
- 修正回数
- 納品方法
- 公開後のサポート
- 実績掲載の可否
特に、予約機能、会員機能、多言語対応などの特殊機能は、基本料金に含まれると決めつけないことが重要です。
打ち合わせで相談したあと、正式な見積もりへ反映されているか確認します。
ビデオチャット対応のWordPress制作サービス
紹介するサービスでは、ビデオチャットによる打ち合わせが可能です。
制作実績100件以上があり、WordPressによる会社・事業所向けホームページを依頼できます。
基本内容には、次の項目が含まれています。
- SSL化
- スマートフォン対応
- SEOの基本設定
- 3ページまでの制作
- フリー画像の挿入
- 修正3回
- 納品後1か月のアフターフォロー
サーバーやドメインが分からない場合は、契約や設定について相談できます。
一方で、既存の型をカスタマイズして制作するため、レイアウトや配置に関するすべての希望を実現できるとは限りません。
予約機能、会員制、多言語対応、ページ数の追加、凝ったデザインなどは、購入前に対応可否と追加料金を確認してください。
見積もり相談では、作りたいサイトの目的、必要なページ、参考サイト、素材の準備状況、希望納期を送ると話が進みやすくなります。
相談時に送るメッセージの例
最初の問い合わせでは、長い事業説明をすべて書く必要はありません。
次の項目を簡潔に送ります。
「会社ホームページの新規制作を検討しています。文章だけでは希望を説明しにくいため、可能であればビデオチャットで相談したいです。
目的は法人からの問い合わせ獲得です。トップページ、サービス紹介、会社概要、お問い合わせの制作を考えています。
参考サイトが2件あります。ロゴと会社写真は用意できますが、掲載文章は未完成です。希望公開日は○月○日です。
ビデオチャットの可否、概算料金、制作前に必要な資料をご案内ください。」
この段階で完成原稿を用意する必要はありません。
制作者からの回答を受けて、ビデオチャットで確認したい内容を絞ります。
会話で整理し、文章で確定する
ホームページ制作のビデオチャットは、要望をすべて口頭で伝えるための場ではありません。
文章だけでは説明しにくい背景や好みを共有し、制作に必要な判断を整理するための打ち合わせです。
準備する内容は、次の7項目です。
- ホームページの目的
- 見てほしい相手
- 掲載するサービス
- 必要だと思うページ
- 参考サイト
- 用意できる文章と画像
- 公開希望日
打ち合わせ後は、ページ数、料金、納期、修正範囲、追加費用をメッセージで確定します。
会話と記録を使い分ければ、「伝えたつもり」「聞いたつもり」による作り直しを減らせます。

