卒団ムービーをDVDで配ることが決まり、次に迷うのが注文枚数です。
卒団生の人数だけ注文すると、監督やコーチへ渡す分、卒団式で上映する分、再生できなかった場合の予備が足りなくなることがあります。反対に、在団生の家庭まで一律に含めると、必要以上に枚数が増えます。
DVDの枚数は「チームの人数」ではなく、「誰へ渡すか」「どこで使うか」に分けて数えると決めやすくなります。
まずは配布用・上映用・予備用に分ける
DVDの必要枚数は、次の3種類に分けて考えます。
| 用途 | 主な対象 | 数え方 |
|---|---|---|
| 配布用 | 卒団生、指導者、関係者 | 渡す相手ごとに1枚 |
| 上映用 | 卒団式や送別会の会場 | 使用する会場ごとに1枚 |
| 予備用 | 再生不良、紛失、追加希望 | 全体とは別に数枚 |
最も多いのは卒団生へ配る分ですが、それだけで注文数を確定しないでください。
監督やコーチへの記念品、会場へ事前提出するDVD、チームで保管する分も含めると、卒団生の人数より数枚多くなるのが一般的です。
基本の計算方法
必要枚数は、次の式で数えられます。
卒団生用+指導者用+チーム保管用+上映用+予備用
たとえば、卒団生が12人、指導者が3人の場合は次のようになります。
| 配布先・用途 | 枚数 |
|---|---|
| 卒団生 | 12枚 |
| 監督・コーチ | 3枚 |
| チーム保管 | 1枚 |
| 卒団式での上映 | 1枚 |
| 予備 | 2枚 |
| 合計 | 19枚 |
上映用とチーム保管用を同じDVDで兼ねる場合は、18枚でも足ります。
ただし、卒団式の前に会場へDVDを提出する場合、手元での確認用がなくなります。提出用と保管用は分けたほうが動きやすいでしょう。
卒団生には一人1枚か一家族1枚か
兄弟で同じチームに所属し、同じ年に卒団するケースでは、一人ずつ渡すか一家族に一枚とするかで枚数が変わります。
一人1枚が向いている場合
- 選手一人ひとりへの記念品として渡す
- ディスク面やケースに選手名を入れる
- 卒団後に兄弟が別々に保管する可能性がある
- チームの予算に余裕がある
一家族1枚でもよい場合
- 同じ家庭の兄弟が同時に卒団する
- 全員共通の映像とパッケージを使う
- 保護者から一家族一枚でよいと了承を得ている
- データ版も一緒に渡す
記念品として公平に見せたいなら、一人一枚がわかりやすい方法です。
予算を抑える必要がある場合は、一家族一枚とオンライン共有を組み合わせる方法もあります。
監督やコーチへ渡す範囲を決める
指導者用は、現在の監督とコーチだけに渡すのか、過去に担当した指導者も含めるのかを先に決めます。
候補になるのは次の人です。
- 監督
- コーチ
- 顧問
- 外部指導者
- チーム代表
- 卒団学年を長く担当した元指導者
- マネージャー
- 撮影や運営を継続して担当した人
全スタッフへ一律に配る必要はありません。
「卒団生の活動期間にどの程度関わったか」「式典に招待するか」を基準にすると決めやすくなります。
誰へ渡すかを制作担当者だけで決めず、監督、代表、卒団学年の保護者で一度共有してください。
在団生へもDVDを配るか
在団生全員へ配ると、注文枚数が大きく増えます。
在団生にとっても思い出の映像ですが、卒団記念品として制作するなら、必ずしも全員へDVDを渡す必要はありません。
次の方法があります。
| 配布方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 卒団生だけに配る | 枚数を抑えられる | 在団生は手元に残せない |
| 全選手へ配る | チーム全体の記念になる | 枚数と費用が増える |
| 各学年に1枚保管 | チーム内で見返せる | 個人では保管できない |
| 在団生はデータ共有 | DVD枚数を抑えられる | 共有方法と公開範囲を決める必要がある |
卒団生にはDVD、在団生には限定公開の動画という分け方もできます。
ただし、市販曲を収録した映像をインターネットへ公開する場合は、卒団式で上映する場合とは別の扱いになります。誰でも見られるSNSや動画サイトへ安易に投稿せず、音楽や映像素材の利用条件を確かめてください。
上映用DVDは配布用と分けたほうがよい
卒団式で流すDVDを、そのまま卒団生へ渡す配布分から一枚抜けばよいと考える人もいます。
しかし、会場へ事前提出したり、試し再生のために担当者が持ち出したりすると、紛失や傷のリスクがあります。
上映用は次のように分けると安心です。
- 会場へ提出するDVD
- 当日担当者が持参する予備DVD
- パソコンやUSBに保存した動画データ
同じ映像を複数の方法で用意しておけば、会場のDVDプレーヤーで読み込めない場合にも対応しやすくなります。
パソコンで作った動画ファイルをDVDへ保存しただけでは、一般的なDVDプレーヤーで再生できないことがあります。テレビや会場のプレーヤーで使う場合は、DVD-Video形式で作成されているかを見ます。
予備は最低でも1〜2枚用意する
注文したDVDがすべて正常に再生できるとは限りません。
配送中の傷、ケースから取り出す際の破損、保管場所の紛失なども考えられます。
小規模なチームなら1〜2枚、配布数が多いチームなら全体の5〜10%程度を予備として持っておくと対応しやすくなります。
| 注文予定数 | 予備の目安 |
|---|---|
| 10枚以下 | 1枚 |
| 11〜20枚 | 2枚 |
| 21〜30枚 | 2〜3枚 |
| 31枚以上 | 3枚以上 |
これは絶対的な基準ではありません。
卒団式後に追加注文できるか、少数だけ焼き増しできるかによっても必要な予備数は変わります。
チーム保管用を一枚残す
卒団生と指導者へすべて配り終え、チームに一枚も残っていない状態は避けたほうがよいでしょう。
チーム保管用があれば、次の用途に使えます。
- 翌年の卒団ムービー担当者が構成を参考にする
- チームの周年行事で上映する
- 過去の活動記録として保管する
- 指導者が交代するときに引き継ぐ
- 再注文時の内容確認に使う
保管担当者も決めておきます。
代表者個人の家に置いたままでは、代替わりした際に所在がわからなくなります。チーム備品として管理するか、動画データも共有ストレージへ保管してください。
DVDと動画データを両方残す
記念品としてはDVDが向いていても、スマートフォンやタブレットではそのまま再生できません。
DVDだけでなく、MP4などの動画データも残しておくと、将来別の媒体へ移しやすくなります。
| 納品方法 | 主な用途 |
|---|---|
| DVD | テレビでの視聴、記念品としての配布 |
| MP4データ | パソコン、スマートフォン、タブレット |
| 限定共有URL | 遠方の家族や欠席者への共有 |
| USBメモリー | チーム保管、会場への持ち込み |
DVDは再生機器が必要ですが、ケースや盤面を含めて記念品として残せます。
動画データは扱いやすい一方、誤って削除したり、公開範囲を間違えたりすることがあります。どちらか一方ではなく、用途を分けるとよいでしょう。
DVDのケースも枚数に含める
DVD本体の数だけでなく、ケースやレーベルの数もそろえます。
用意するものは次の通りです。
- DVD
- DVDケース
- ディスク面の印刷またはラベル
- ケース表紙
- 選手名を入れるカード
- メッセージカード
- 配布用の袋
卒団生ごとに名前を入れる場合は、予備DVDを誰の名前で作るかも決めます。
予備は名前なしにする、共通デザインにする、あとから名前を書ける空欄を残すといった方法があります。
DVDを配るタイミング
卒団式当日に渡す場合は、受付や式典終了後に配布します。
次の点を決めておいてください。
- 誰が配るか
- 欠席者分を誰が預かるか
- 指導者用を誰が渡すか
- 名前入りDVDの取り違えをどう防ぐか
- 配布済みをどこへ記録するか
名前入りの場合は、箱へまとめて置くだけでは取り違えが起きます。
配布一覧を作り、渡した相手へ印を付ける方法が確実です。欠席者分は保護者やチーム代表が預かり、後日渡します。
注文前にチーム内で決めておくこと
DVD枚数は制作担当者だけで決めず、卒団学年の保護者間で承認を取ります。
最低限、次の内容を共有してください。
- 卒団生へ一人一枚配るか
- 指導者の誰へ渡すか
- 在団生へ配るか
- チーム保管用を作るか
- 上映用を別にするか
- 予備を何枚作るか
- ケースやレーベルを付けるか
- 予算をどのように負担するか
LINEグループなどで質問すると意見がばらけるため、配布案を先に作って承認を取る方法が進めやすくなります。
たとえば、次のように提示します。
「卒団生12枚、指導者3枚、上映・保管2枚、予備2枚の計19枚で注文予定です。変更希望がある場合は○日までに連絡してください」
期限を決めないと、制作や配送の直前まで枚数が確定しません。
市販曲を入れたDVDを配るときの注意点
市販曲を映像に収録し、DVDへ焼いて複数人へ配る行為は、音源の複製に関係します。卒団式の会場で曲を再生する場合と、曲を収録したDVDを配る場合は同じ扱いではありません。
使いたい曲がある場合は、制作を始める前に次の点を聞きます。
- 市販曲をDVDへ収録できるか
- 音楽の手続きを誰が行うか
- 必要な音源を誰が用意するか
- DVDの配布枚数に条件があるか
- 限定URLでも共有する予定があるか
- SNSや動画サイトへ投稿できるか
市販曲が難しい場合は、利用条件が明確な音源や、卒団ムービーに使用できるフリー音源へ変更する方法もあります。
写真と動画の提出も早めに始める
DVD枚数が決まっても、写真が集まらなければ制作は始まりません。
卒団ムービーの制作プランには、写真40〜100枚程度を使うものや、100枚以上を使う長編構成もあります。写真数が増えるほど、素材回収と選定にも時間がかかります。
素材回収では、次のルールを先に決めます。
- 一人あたり何枚提出するか
- 集合写真を誰が提出するか
- 動画を入れるか
- ファイル名の付け方
- 提出期限
- 提出先
- 使用してほしくない写真の扱い
選手ごとに写真枚数が大きく違うと、ムービー内の登場時間にも差が出ます。
保護者が自由に送る方式ではなく、「一人5枚まで」「個人写真2枚、試合写真2枚、思い出写真1枚」のように指定すると集めやすくなります。
DVDの枚数を確定する時期
注文枚数は、完成直前ではなく見積もりを頼む段階でおおよその数を出します。
最終確定の目安は次の通りです。
- 卒団生と指導者の人数を確認
- 配布範囲を保護者間で決定
- 上映用と保管用を追加
- 予備枚数を追加
- 欠席者や途中退団者の扱いを決定
- 注文予定数を制作先へ連絡
- 配送準備前に最終確認
制作や配送の準備が始まってから枚数を変更すると、再計算や追加作業が必要になります。
確定後に追加希望が出た場合に備え、追加注文の期限や最小枚数も聞いておくと安心です。
卒団ムービーの制作を頼む前にまとめる内容
見積もりを頼む前に、ムービーの内容とDVDの配布条件を一つにまとめます。
- 卒団式の日程
- 希望する完成日
- 希望する上映時間
- 使用したい写真の目安
- 動画素材の有無
- 字幕やテロップの希望
- 使用したい音楽
- 完成品の形式
- DVDの予定枚数
- レーベル印刷の有無
- ケースの種類
- 選手名を入れるか
- 予備DVDの扱い
- 当日の上映機器
- 素材の提出予定日
まとめ
卒団ムービーのDVDは、卒団生の人数だけでなく、指導者用、上映用、チーム保管用、予備用を加えて数えます。
卒団生12人、指導者3人のチームなら、上映・保管用と予備を含め、18〜20枚ほどになることがあります。在団生へも配るか、データ共有で対応するかによって必要数は大きく変わります。
注文前には配布先一覧を作り、保護者間で枚数を確定してください。DVDだけでなく動画データも保管し、会場用には予備のDVDやUSBを用意しておくと、卒団式当日の再生トラブルにも対応しやすくなります。

