広告費を使ってLPへアクセスを集めているのに、問い合わせや購入につながらない。デザインも古く見えるため、全面的にリニューアルしたい。この場合、すぐに既存LPを作り直すのではなく、現在の数値と残すべき要素を整理することが先です。
広告LPのCVRが低い原因は、デザインだけとは限りません。広告とLPの訴求がずれている、申込条件が分かりにくい、フォームで離脱している、計測設定に問題があるといった可能性もあります。
原因を確認せずに全面リニューアルすると、反応していた見出しや実績まで消してしまうことがあります。この記事では、外注前に残すデータ、部分修正と全面リニューアルの判断基準、見積もりで確認する範囲を整理します。
LPを作り直す前に原因を分ける
広告LPの成果は、LPだけで決まるものではありません。
広告が表示され、クリックされ、LPを読み、CTAを押し、フォームを完了するまでには複数の段階があります。どの段階で止まっているかによって、修正対象は変わります。
| 状況 | 考えられる主な原因 | 最初に確認する場所 |
|---|---|---|
| 広告がほとんど表示されない | 予算、入札、配信設定、対象者 | 広告管理画面 |
| 広告は表示されるがクリックされない | 広告文、画像、動画、訴求 | 広告クリエイティブ |
| クリック後すぐに離脱される | 表示速度、ファーストビュー、広告との不一致 | LP冒頭と読み込み状況 |
| LPは読まれるがCTAが押されない | オファー、料金、実績、CTAの内容 | LP構成と訴求 |
| CTAは押されるが申込みが完了しない | フォーム項目、エラー、入力負担 | フォーム |
| CVが記録されない | 計測タグ、完了ページ、イベント設定 | 計測環境 |
| スマホだけ成果が低い | 表示崩れ、文字量、ボタン位置 | スマートフォン版LP |
広告のクリック率が低い段階でLPだけを変更しても、LPを訪れる人が少ない状態は変わりません。
一方、広告から十分なアクセスがあり、ファーストビューでの離脱やCTAの反応に問題があるなら、LPリニューアルを検討する根拠になります。
CVRだけではリニューアルの原因を特定できない
CVRは、コンバージョン数をLPへの訪問数で割った数値です。成果を確認する重要な指標ですが、CVRだけを見ても、どこで離脱したかは分かりません。
外注前に確認したい数値は次のとおりです。
- LPへの訪問数
- コンバージョン数
- CVR
- 流入元別のCVR
- デバイス別のCVR
- 広告別のクリック率
- ファーストビュー付近の離脱
- ページのスクロール状況
- CTAのクリック数
- フォーム到達数
- フォーム完了数
- ページの表示速度
- 過去に修正した箇所と修正日
たとえば、Google検索広告では成果が出ているのに、Meta広告からのCVRだけが低い場合があります。この状態でLP全体を作り直すと、Google広告で機能していた構成まで失う可能性があります。
媒体別の訪問者に大きな違いがあるなら、全面リニューアルではなく、広告ごとにファーストビューを変える方法も候補になります。
部分修正と全面リニューアルの判断基準
既存LPを改善する方法は、ボタンの色を変更するだけではありません。問題の範囲に合わせて、修正の大きさを選びます。
| 改善方法 | 主な変更内容 | 適している状況 |
|---|---|---|
| 軽微修正 | 誤字、料金、リンク、ボタン文言 | 内容は合っているが情報が古い |
| ファーストビュー改修 | 見出し、画像、実績、CTA | 冒頭での離脱が多い |
| セクション追加・再配置 | 実績、比較、FAQ、料金、利用手順 | 購入判断に必要な情報が不足している |
| フォーム改善 | 入力項目、エラー表示、確認画面 | CTA後の離脱が多い |
| デザインリニューアル | 配色、文字、画像、余白、スマホ表示 | 内容は使えるが見た目と読みやすさに問題がある |
| 全面リニューアル | ターゲット、訴求、構成、原稿、デザイン、実装 | 商品や広告戦略が変わった、構成から問題がある |
全面リニューアルが必要になりやすいのは、次のようなLPです。
- 制作時と現在でターゲットが変わっている
- 主力商品や価格体系が変わった
- 広告の訴求とLPの見出しが一致していない
- スマートフォンで読みにくい
- 情報を追加し続けて構成が崩れている
- 競合との違いが伝わらない
- 実績や利用者の声が古い
- 自社で修正できず、更新が止まっている
- 制作当時のデータが残っていない
- 部分修正を繰り返しても改善しない
反対に、フォームだけが原因と分かっている場合は、LP全体を作り直さずにフォームを改善した方が早く検証できます。
既存LPから消してはいけない要素
古いLPにも、成果へ貢献している部分が含まれている可能性があります。デザインが気に入らないという理由だけで、すべてを捨てる必要はありません。
リニューアル前に、各要素を「残す・変更する・削除する」の3つに分けます。
残す候補
- 反応のよい広告と一致している見出し
- クリックされているCTA
- 顧客から評価されている特徴
- 具体的な導入実績
- 掲載許可を得ている利用者の声
- よく読まれている説明
- 問い合わせ時によく確認される情報
- 検索や広告で使っているURL
- 計測タグとコンバージョン設定
変更する候補
- 古くなった価格やキャンペーン
- 現在の広告とずれている訴求
- 読みにくい長文
- スマートフォンで小さくなる文字
- 根拠が不足している表現
- 目立たないCTA
- 情報量が多すぎるファーストビュー
- 現在のブランドと合わない配色
削除する候補
- 終了したサービス
- 掲載期限が切れたキャンペーン
- 許可を確認できない顧客情報
- 他社と同じ抽象的な強み
- 申込みに関係しない会社説明
- 重複しているセクション
- 内容のない装飾やアニメーション
「古いから削除」ではなく、数値、顧客からの質問、営業担当者の意見を使って判断します。
外注先へ渡すデータ
広告LPのリニューアルを依頼する際は、現在のURLと希望デザインだけを渡しても、改善の根拠が不足します。
最低限、次の情報をまとめてください。
現在の運用状況
- 現在のLP URL
- 公開した時期
- 使用している広告媒体
- 月間の訪問数
- 月間のコンバージョン数
- 現在のCVR
- 主要なデバイス
- コンバージョンの定義
- 広告配信を継続する予定日
広告に関する情報
- 成果がよい広告文
- 成果がよい広告画像や動画
- 使用している検索キーワード
- 広告で約束している特典
- 広告ごとのリンク先
- 広告運用者から指摘されている問題
LP内の反応
- ヒートマップ
- スクロール状況
- CTAのクリック数
- フォーム到達数
- フォーム完了数
- 離脱が多い箇所
- よく読まれている箇所
- 過去のA/Bテスト結果
事業側の変更
- 新しいターゲット
- 変更後の価格
- 新しい実績
- 追加されたサービス
- 競合との違い
- 営業時によく聞かれる質問
- リニューアル後の目標
すべてのデータがそろっていなくても依頼は可能です。ただし、取得できている数値を隠す必要はありません。成果が悪い数値も、問題を分けるための材料になります。
広告とLPのメッセージをそろえる
リニューアルでは、LP単体の見た目より、広告をクリックした理由とファーストビューの一致を優先します。
広告とLPのずれには、次のような例があります。
| 広告で伝えている内容 | LPで最初に表示される内容 | 問題 |
|---|---|---|
| 初回相談無料 | 会社の理念 | 無料相談の案内が見つからない |
| 法人向け採用支援 | 個人にも使える総合サービス | 対象者が分かりにくい |
| 最短翌日対応 | 高品質へのこだわり | クリックした理由と見出しがずれる |
| 月額固定料金 | 豊富な機能一覧 | 価格を確認するまで時間がかかる |
| 未経験者向け講座 | 講師の経歴 | 自分が対象か判断できない |
広告の訴求をそのまま大きく表示すればよいわけではありません。広告で生まれた関心を維持しながら、根拠、詳細、申込条件へつなげる構成が必要です。
複数の広告で異なる訴求を使っている場合は、次の方法を検討します。
- 広告ごとにファーストビューを変更する
- ターゲットごとにLPを分ける
- 主力の訴求へ広告を統一する
- リターゲティング用LPを別にする
- 検証用に複数パターンを作る
どの方法が適切かは、広告予算、アクセス数、更新体制によって変わります。
リニューアル外注先を選ぶ基準
広告運用を理解しているか
広告LPは、ブランドサイトとは評価基準が異なります。
デザインの美しさだけでなく、広告とのメッセージ一致、CTA、スマホ表示、表示速度まで考えられる制作者を選びます。
既存LPの内容を整理できるか
全面リニューアルでは、現在の文章を短くするだけでは足りません。
- ターゲットを整理する
- 訴求の優先順位を決める
- 不足情報を追加する
- 重複部分を削る
- 広告に合わせて見出しを変更する
- CTAまでの順番を組み直す
この範囲まで相談できるかを確認します。
ファーストビューから確認できるか
全体完成後に方向性が違うと分かると、修正範囲が大きくなります。
最初にファーストビューを確認し、配色、画像、見出し、CTAの方向を決めてから下部を制作する流れなら、認識のずれを早い段階で修正できます。
スマートフォン対応が含まれるか
広告流入の多くがスマートフォンの場合、PC版を縮小しただけの表示では読みづらくなります。
文字の大きさ、画像の縦横比、余白、ボタン位置をスマートフォン用に調整するか確認してください。
納品方法が運用体制と合うか
納品後に誰が更新するかによって、適した形式が変わります。
- HTMLファイルで受け取る
- サーバーへアップロードしてもらう
- WordPressへ構築してもらう
- デザインデータを受け取る
- 更新も継続して依頼する
自社で更新したい場合は、使用ソフト、編集方法、デザインデータの形式まで確認します。
紹介サービスのリニューアル対応
「WEB集客に強いランディングページ制作します」は、元大手Web広告代理店勤務のデザイナーが、広告設計から逆算してLPを制作するサービスです。
サービスページには、次の内容が掲載されています。
- ココナラのLP制作カテゴリでPRO認定
- LP納品実績150本以上
- 原稿作成のサポート
- ページの長さによる追加料金なし
- 納品までの修正回数無制限
- スマートフォン対応
- 商用画像の使用料込み
- サーバーへのアップロード無料
- Illustrator形式のデザインデータを追加料金なしで納品可能
- ビデオチャットによる相談に対応
現在のLPについて「デザインが古いが、どこを改善すればよいか分からない」「CVR改善を目的に構成から見直したい」という依頼も、サービスの対象として案内されています。
基本価格は掲載時点で22万円です。制作範囲や納期は、購入前の見積もりで確定します。
制作の進み方
サービスページに記載されている制作工程は次のとおりです。
- 見積もりを依頼する
- 納期確定後に購入する
- ヒアリングシートと原稿テンプレートを受け取る
- ヒアリング内容と原稿を提出する
- 制作着手後3営業日以内を目安にファーストビューを確認する
- ファーストビュー確定後、10日以内を目安に下部を制作する
- 全体を確認して修正する
- データ納品またはサーバーへアップロードする
既存LPをリニューアルする場合も、古いページをそのまま渡すだけではなく、ヒアリングシートと原稿テンプレートの提出が必要です。
現在のLPから残したい文章、更新したい実績、削除したい情報も一緒に整理しておくと、確認が進みやすくなります。
購入前に確認する制限
ショップ決済付き販売ページは対象外
RMSやリピストなど、ショップ決済機能が付いた販売ページは基本サービスの対象外です。ecforceへの実装は別見積もりで対応可能と案内されています。
通常の広告LPと決済付き販売ページは実装範囲が異なるため、現在使用しているシステム名を見積もり時に伝えてください。
WordPress納品は追加料金
WordPressでの納品を希望する場合は、5万円の有料オプションがあります。
自社で文章や実績を更新したい場合は、WordPress納品が必要か、通常納品でも運用できるかを検討します。
実績掲載が前提
制作したLPを実績として掲載できる依頼者が対象です。掲載できない場合は、購入前の相談が必要です。
未公開商品、顧客名を出せないBtoBサービス、公開範囲に制限がある案件では、見積もり時に条件を伝えます。
特定機能やアニメーションは事前相談
希望するフォーム、外部システム連携、アニメーションなどがある場合は、購入前に対応可否を確認します。
デザイン確定後に追加すると、納期や見積金額が変わる可能性があります。
納品後の修正は別見積もり
納品までの修正回数は無制限ですが、納品完了後の修正は内容に応じた見積もりとなります。
広告配信後の継続的なLPOまで含まれるサービスではないため、公開後の更新を誰が担当するか決めておく必要があります。
薬機法関連は別途リーガルチェックが必要
美容、健康、医療に関係する商材では、制作とは別に広告表現の確認が必要になる場合があります。
制作者がデザインしたことだけを理由に表現の適法性が保証されるわけではありません。必要に応じてリーガルチェックサービスを利用します。
納期は実績値も確認する
サービスページのお届け日数は要相談で、取引実績の目安は約46日です。
広告の再開日やキャンペーン開始日が決まっている場合は、ファーストビュー作成日だけでなく、全体確認、修正、サーバー反映まで含めた日程を確認してください。
このサービスと相性がよいリニューアル
- 広告で使用中のLPを全面的に作り直したい
- デザインだけでなく構成も見直したい
- 広告とLPの訴求をそろえたい
- 原稿を整理するサポートが必要
- PC版とスマートフォン版をまとめて依頼したい
- 長いLPでも追加料金を避けたい
- デザインデータも受け取りたい
- サーバーへのアップロードまで依頼したい
- ファーストビューを先に確認したい
一方、次の依頼は購入前の確認が欠かせません。
- 広告運用や分析を継続的に代行してほしい
- RMSやリピストへ販売ページを実装したい
- WordPress納品を基本料金内で希望する
- 制作実績として公開できない
- 納品後も無制限で修正してほしい
- 薬機法の確認まで制作料金内で任せたい
- 極端に短い納期で公開したい
見積もり相談で送る内容
既存LPのリニューアル相談では、次の項目を送ります。
- 現在のLP URL:
- 使用している広告媒体:
- 月間の訪問数:
- 現在のコンバージョン数:
- 現在のCVR:
- 成果がよい広告:
- 成果が悪い広告:
- LPで問題だと感じる箇所:
- 残したい見出しや実績:
- 更新したい商品情報:
- 追加したい内容:
- 削除したい内容:
- 希望する納品形式:
- WordPress納品の希望:
- 使用中のサーバー:
- 希望公開日:
- 実績掲載の可否:
数値を取得できていない項目は、「未計測」と記載します。分からないまま空欄にするより、現在取得できていないことを伝えた方が、計測環境も含めて相談できます。
リニューアルでは既存LPの勝ち要素を引き継ぐ
広告LPのリニューアルは、古いデザインを新しくするだけの作業ではありません。
外注前に行うことは次の4つです。
- 広告から申込みまでのどこで離脱しているか確認する
- 既存LPで残す要素と変更する要素を分ける
- 広告、デバイス、LP内の反応データを用意する
- 全面リニューアル後の納品形式と更新担当者を決める
現在のLPに成果が出ている部分があるなら、その要素を残したまま構成とデザインを組み直します。原因を整理したうえで、広告設計を理解する制作者へ見積もりを依頼してください。

