ロリポップで「古いデータベースサーバー」と出たら?MySQL更新前に調べる5項目

Web制作系の依頼

ロリポップで運営しているWordPressのサイトヘルスを開くと、「古いデータベースサーバー」や「MySQLバージョン5.7以上の使用を検討してください」と表示されることがあります。

この警告が出ても、すぐにサイトが表示されなくなるわけではありません。ただし、MySQLが古いままだと、WordPressやプラグインの更新条件を満たせなくなることがあります。

ロリポップでは、現在のデータベースに更新ボタンを押すだけでは終わりません。新しいデータベースを作り、古いデータを移し、WordPressの接続先を書き換える作業が必要です。

ロリポップのMySQLバージョンアップをいたします

 

「古いデータベースサーバー」は何を指しているのか

WordPressは、記事、固定ページ、ユーザー、コメント、各種設定などをデータベースへ保存しています。

サイトを開くと、WordPressがデータベースから必要な情報を読み出し、ページとして表示します。

サイトヘルスの警告は、このデータベースを動かしているMySQLのバージョンが古いことを示しています。

WordPress本体、PHP、MySQLはそれぞれ別のものです。どれか一つを更新しても、ほかのバージョンは変わりません。

項目 主な役割
WordPress 記事やページを管理する仕組み
PHP WordPressを動かすプログラム
MySQL 記事や設定などのデータを保存する
テーマ サイトの見た目を作る
プラグイン WordPressへ機能を追加する

PHPを新しくしても、サイトヘルスの「古いデータベースサーバー」は消えません。警告の対象はMySQLだからです。

警告はすぐに対応したほうがよいのか

警告が出ているだけでサイトが正常に動いているなら、慌てて作業する必要はありません。

先に現在の構成とバックアップを調べます。

ただし、次の状態なら更新を先延ばしにしないほうがよいでしょう。

  • WordPress本体を更新できない
  • 新しいプラグインをインストールできない
  • プラグインの動作条件に新しいMySQLが指定されている
  • 長期間サーバー設定を見直していない
  • サイトヘルスに複数の古い環境が表示されている
  • 古いPHPと古いMySQLを同時に使っている

実際に、古いMySQLがWordPress本体の更新を止めることがあります。見た目が正常でも、今後の更新が進まなくなる前に作業方法を決めておきます。

ロリポップでは新しいデータベースへ移す

ロリポップ公式ヘルプでは、新しいバージョンを使う場合、最新のデータベースを新規作成し、古いデータベースの内容をインポートする方法が案内されています。

2026年7月現在、同ヘルプでは新規作成される最新バージョンをMySQL 8.4としています。

作業は、おおよそ次の流れです。

  1. WordPressのファイルをバックアップする
  2. 古いデータベースをエクスポートする
  3. ロリポップで新しいデータベースを作る
  4. 新しいデータベースへデータをインポートする
  5. wp-config.phpの接続情報を変更する
  6. WordPressが正常に表示されるかを見る
  7. 管理画面、フォーム、記事などを動かしてみる
  8. 問題がないことを確かめてから古い環境を整理する

ロリポップ公式は、バージョン間の違いによって正常に移せない場合があり、データベースの移行作業はサポートの対象外と案内しています。

管理画面に「最新化」というボタンがあり、それを押せば自動で終わる作業ではありません。

更新前に調べる5項目

MySQLを更新する前に、次の五つを調べます。

1.現在のMySQLバージョン

WordPressのサイトヘルス、またはロリポップのデータベース画面から現在のバージョンを見ます。

「古い」と表示されていても、MySQL 5.1、5.6、5.7では移行時に調べる内容が変わります。

現在と移行先のバージョンを記録しておきます。

2.使用しているデータベース

ロリポップにデータベースが複数ある場合、どれが対象サイトで使われているかを調べます。

WordPressが使っている接続先は、サーバー内のwp-config.phpに書かれています。

主に見るのは次の項目です。

  • データベース名
  • データベースのユーザー名
  • データベースの接続先
  • テーブル接頭辞

似た名前のデータベースが複数ある場合、勘で選ばないようにします。別サイトのデータを移したり、空のデータベースへ接続したりすると、サイトが表示されなくなります。

3.一つのデータベースを何サイトで使っているか

一つのデータベースに、複数のWordPressを入れている場合があります。

サイトごとにテーブル接頭辞が分かれていれば、同じデータベース内で別のWordPressを動かせます。

たとえば、次のように先頭の文字が違います。

  • wp_posts
  • shop_posts
  • blog_posts

一つのサイトだけ移すつもりでも、データベース全体をエクスポートすれば、ほかのサイトのデータも含まれます。

複数サイトで使っている場合は、すべてまとめて接続先を変えるのか、サイトごとに分けるのかを先に決めます。

4.データベースの容量

データベースが大きいと、エクスポートやインポートの途中で止まることがあります。

容量が増えやすいのは、次のようなサイトです。

  • 長年記事を追加している
  • アクセス解析のデータを保存している
  • ネットショップを運営している
  • 注文や会員情報が多い
  • バックアップ系プラグインのデータが残っている
  • 削除済みプラグインのテーブルが残っている

容量が大きいからといって、移行前にテーブルを適当に削除するのは危険です。どのプラグインが使っているデータか分からない場合は、そのまま残します。

5.バックアップから戻せるか

MySQLの移行前には、データベースだけでなくWordPressのファイルもバックアップします。

最低限必要なのは次の二つです。

  • サーバー内のWordPressファイル
  • MySQLからエクスポートしたデータ

WordPressのファイルだけでは、記事や設定を戻せません。データベースだけでは、画像、テーマ、プラグインなどが不足します。

バックアップを取ったら、ファイルが空でないか、ダウンロードが最後まで終わっているかも見ます。

wp-config.phpの変更が必要になる

WordPressは、wp-config.phpに書かれた情報を使ってMySQLへ接続します。

新しいデータベースを作ると、接続に使う情報が変わります。

  • データベース名
  • ユーザー名
  • パスワード
  • ホスト名

データを新しいMySQLへ移しただけでは、WordPressは古いデータベースへ接続したままです。wp-config.phpも新しい情報へ変更します。

一文字でも間違えると、「データベース接続確立エラー」と表示されることがあります。

変更前のwp-config.phpは別名で保存しておきます。作業後に問題が起きたとき、以前の接続情報へ戻すためです。

古いデータベースを先に削除してはいけない

新しいデータベースを作る前や、移行直後に古いデータベースを削除するのは避けます。

インポートが成功と表示されても、すべてのテーブルが移っているとは限りません。公開サイトが開くだけではなく、管理画面や各機能も動かしてみる必要があります。

作業後は次の項目を見ます。

  • トップページ
  • 投稿と固定ページ
  • 管理画面へのログイン
  • 画像の表示
  • 問い合わせフォーム
  • サイト内検索
  • 会員機能
  • 商品と注文情報
  • 予約機能
  • サイトヘルス

古いデータベースを残しておけば、不具合が見つかったときに以前の接続先へ戻せます。

MySQL更新後に起こりやすい問題

移行中または移行後には、次のような問題が起こることがあります。

インポートが途中で止まる

データ容量、処理時間、アップロードできるファイルサイズなどが関係します。

エラーが出たまま何度もインポートすると、同じテーブルが重複して別のエラーになることもあります。

データベース接続確立エラーが出る

wp-config.phpに書いた接続情報が間違っている、または新しいデータベースへ正しくデータが入っていないときに出ます。

変更した四項目を一文字ずつ見直します。

文字化けする

古いデータベースと新しいデータベースで、文字の扱いが合っていない場合に起こります。

日本語の記事や商品名が正しく表示されるか、作業後に複数のページを開いて見ます。

一部の機能だけ動かない

古いテーマやプラグインが、新しいMySQLの動作と合わない場合があります。

トップページが表示できても、フォーム、検索、予約、管理画面の一部などでエラーが出ることがあります。

PHPも一緒に更新する場合

サイトヘルスには、MySQLだけでなく古いPHPの警告も出ることがあります。

両方を更新する場合でも、同時に変更すると原因を調べにくくなります。

たとえば、MySQLとPHPを同時に変えた直後にサイトが真っ白になった場合、どちらが原因か分かりません。

基本的には、次のように一段階ずつ進めます。

  1. バックアップを取る
  2. MySQLを移行する
  3. サイト全体を見る
  4. 問題がなければPHPを更新する
  5. もう一度サイト全体を見る

サイトの状態によってはPHPを先に整えたほうがよい場合もあります。現在のWordPress、テーマ、プラグインの対応状況を見て順番を決めます。

自分で行うか依頼するかの目安

MySQL移行は、記事の手順をそのままなぞれば必ず成功する作業ではありません。サイトごとの構成によって難しさが変わります。

サイトの状態 自分で進めやすい 依頼を考えたい
データベースが一つ
一つのサイトだけで使っている
データ容量が小さい
バックアップから戻せる
複数サイトで同じデータベースを使っている
ネットショップや会員機能がある
データ容量が大きい
wp-config.phpを編集したことがない
すでに別のエラーが出ている
古いPHPも同時に更新する必要がある

自分で行う場合は、作業時間よりも、失敗したときに元へ戻せるかを基準に考えます。

更新作業を依頼するときに伝えること

作業を依頼する前に、次の情報をまとめます。

  • ロリポップの利用プラン
  • 現在のMySQLバージョン
  • WordPressサイトの数
  • データベースの数
  • 一つのデータベースを複数サイトで使っていないか
  • データベースのおおよその容量
  • 現在出ている警告やエラー
  • ネットショップや会員機能の有無
  • PHPも古いと表示されているか
  • 希望する作業日

問い合わせの段階でパスワードを書く必要はありません。作業先が決まってから、指定された方法で渡します。

ロリポップのMySQLバージョンアップをいたします

 

まとめ

ロリポップのWordPressで「古いデータベースサーバー」と表示された場合、MySQLの更新を検討する時期です。

ただし、現在のデータベースを直接新しくするのではありません。新しいデータベースを作り、データを移し、wp-config.phpの接続先を変更します。

作業前に見るのは、現在のバージョン、使用中のデータベース、同じデータベースを使うサイト数、容量、バックアップの五つです。

サイトが表示できているうちに構成を調べ、元へ戻せる状態を作ってから進めます。

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