BASEに商品を登録してみたものの、作品写真と背景が合わない、ショップ全体が既製のテンプレートに見える、どこを直せばよいか分からない。こうした状態でデザインを依頼しても、「かわいくしたい」「おしゃれにしたい」だけでは完成形が定まりません。
依頼前に決めたいのは、細かな色や飾りではなく、誰に何を販売するショップなのか、最初にどの商品を見せたいのか、自分で更新したい場所はどこかという3点です。
作品の雰囲気とショップの使い方を整理しておけば、参考サイトを探し続けたり、完成後に大きく作り直したりする事態を減らせます。
最初に「どこを変えたいのか」を整理する
ショップ全体が気に入らないように見えても、原因が一つとは限りません。
よくある不満と、見直す場所を分けると次のようになります。
| 現在の悩み | 主に見直す場所 |
|---|---|
| 作品の雰囲気が伝わらない | 商品写真、メイン画像、配色 |
| テンプレート感が強い | ロゴ、文字、余白、パーツの並び |
| 商品を探しにくい | カテゴリー、メニュー、商品一覧 |
| ページが寂しく見える | 掲載商品数、説明文、ブランド紹介 |
| スマートフォンで見づらい | 画像内の文字、ボタン、表示順 |
| 購入前の不安が残る | 配送、納期、返品、注意事項 |
商品写真に統一感がない状態で背景色だけ変えても、ショップ全体はまとまりません。
反対に、商品写真はそろっているのに、カテゴリーや案内が整理されていない場合は、撮影をやり直すよりページ構成を直したほうが効果的です。
まずは現在のショップをスマートフォンで開き、気になる場所を3つまで書き出します。修正点を増やしすぎると、何を優先するのか分からなくなります。
ショップの特徴を一文にする
デザインを決める前に、ショップの特徴を一文で表します。
たとえば、次のような形です。
- 金属アレルギーに配慮した普段使いのアクセサリー
- 入園や入学に使える名前入り布小物
- 落ち着いた色でそろえた大人向けの陶器
- 小型犬のサイズに合わせて作るオーダー服
- 結婚式の贈り物に使えるドライフラワー作品
「女性向けのハンドメイド作品」だけでは範囲が広すぎます。
購入者、利用場面、作品の特徴のうち、二つ以上を入れると方向が定まります。
この一文はデザインを依頼するときだけでなく、ショップ説明、メイン画像、SNSのプロフィールにも使えます。
作品写真を先にそろえる
ハンドメイドショップの印象は、テーマより商品写真に左右されます。
どれだけ整ったテーマを選んでも、写真ごとに明るさ、背景、余白が違うと、商品一覧がばらばらに見えます。
依頼前に、少なくとも最初に掲載する商品の写真を見直します。
商品一覧に使う写真
商品一覧の画像は、次の条件をそろえます。
- 縦横比
- 背景の色
- 商品を置く位置
- 商品の大きさ
- 明るさ
- 写真内の余白
アクセサリーなら白や淡い無地背景、陶器なら木や布を使った生活感のある背景など、作品に合う撮り方を一つ決めます。
すべてを同じ構図にする必要はありません。ただし、一覧画面では同じ店の商品に見える程度の統一感が必要です。
商品ページに使う写真
商品ページには、正面写真だけでなく、購入判断に必要な写真を用意します。
- 全体が分かる写真
- 横や後ろから見た写真
- 大きさが分かる写真
- 素材や質感が分かる写真
- 使用場面が分かる写真
- 色違いや種類を並べた写真
- 包装や同梱物の写真
サイズ感を伝えたい場合は、定規だけを置くより、手に持った状態や身近な物と並べた写真のほうが分かりやすいことがあります。
ただし、比較に使う物の大きさが一定でない場合は、寸法も文章で記載します。
ロゴがなくても店名の見せ方は決められる
開設時点で完成したロゴがなくても、ショップデザインは進められます。
その場合は、店名を文字で表示し、次の内容を決めます。
- 日本語表記か英字表記か
- やわらかい印象か、すっきりした印象か
- 太い文字か、細い文字か
- 横一列か、二段に分けるか
- 店名の下に説明を入れるか
英字の店名だけでは何を販売しているか分からない場合があります。
そのときは、店名の近くに「刺繍小物」「天然石アクセサリー」など、取扱商品が分かる短い言葉を添えます。
ロゴを大きく見せることより、初めて訪れた人が店の内容を理解できることを優先します。
テーマは見た目だけで選ばない
BASEのショップデザイン機能では、テーマ、ロゴ、メニュー、背景、デザインパーツ、商品一覧などを編集できます。テーマを選んだ後も調整できるため、見本の色や写真だけで決める必要はありません。 は、商品数と商品の探し方を基準にします。
| ショップの状態 | 合わせやすい構成 |
|---|---|
| 商品数が少ない | 写真を大きく見せる構成 |
| 一点物が多い | 新着商品が分かりやすい構成 |
| 種類が多い | カテゴリーを探しやすい構成 |
| オーダーメイド中心 | 制作例や注文手順を見せやすい構成 |
| ギフト商品が多い | 用途や価格帯から探せる構成 |
| シリーズ展開がある | ブランドやシリーズごとに分けられる構成 |
写真を大きく表示するテーマは、作品数が少なく、一つずつ詳しく見せたいショップに向いています。
一方、色違いや種類が多いショップでは、一覧性やカテゴリーの使いやすさを優先したほうが商品を探しやすくなります。
有料テーマを買えば完成するとは限らない
有料テーマを適用しても、見本と同じ印象になるとは限りません。
見本のショップは、テーマだけでなく、次の要素もそろっています。
- 商品写真
- ロゴ
- メイン画像
- 掲載する文章
- 商品数
- カテゴリー
- パーツの並び
- 余白の取り方
テーマはページの土台です。自分の作品写真や文章へ置き換えたときに、同じバランスになるとは限りません。
また、BASEのデザイナーズテーマには、一部のAppsに対応していないものがあります。使いたい機能が決まっている場合は、テーマを購入する前に対応状況を見ます。 を購入している場合は、次の情報を制作担当者へ伝えます。
- 購入したテーマ名
- デモページの気に入った部分
- 現在うまく設定できない場所
- 今後使いたいApps
- 残したいレイアウト
- 変更したい色や画像
テーマを変更するのか、現在のテーマを使って整えるのかも、作業前に決めます。
トップページに置く内容を決める
ハンドメイドショップのトップページには、すべての情報を載せる必要はありません。
最初は次の順番を基本にすると整理しやすくなります。
- メイン画像
- 代表的な商品またはカテゴリー
- 新着商品
- ショップや作家の紹介
- オーダー方法
- 配送や納期の案内
- よくある質問
- SNSへの入口
何を優先するかは販売方法によって変わります。
完成品を販売するショップでは、商品一覧へすぐ移動できる構成が向いています。受注制作が中心なら、作品を見せる前に、注文から発送までの流れを簡潔に伝えます。
メイン画像に載せる内容
メイン画像では、店名と作品写真だけでなく、何を販売しているかを伝えます。
文字を入れる場合は、次の程度に絞ります。
- 店名
- 主な作品
- 作品の特徴
- 必要に応じて販売時期や受付状況
長い説明文を画像に入れると、スマートフォンで読みにくくなります。詳しい説明は画像の下へ分けます。
カテゴリーは作り手ではなく購入者の言葉で分ける
制作方法や材料だけで分類すると、購入者が商品を探しにくい場合があります。
たとえば、アクセサリーショップなら、材料名だけでなく次のような分け方があります。
- ピアス
- イヤリング
- ネックレス
- 誕生日ギフト
- 結婚式
- 普段使い
- 金属アレルギー対応
布小物なら、次のように用途から探せます。
- 入園準備
- 通園バッグ
- お弁当袋
- 名前入り
- 出産祝い
- 大人向け
カテゴリーを細かくしすぎると、一つのカテゴリーに商品が一つしか入らない状態になります。
最初は主要な分類に絞り、商品数が増えてから分け直します。
スマートフォンで最初の画面を見る
ショップデザインを依頼するときは、パソコンだけでなくスマートフォン表示も確認します。
特に見る場所は次のとおりです。
- 店名が途中で切れていないか
- メイン画像内の文字が読めるか
- 最初の商品までスクロールが長すぎないか
- メニューの名前が分かりやすいか
- ボタンが小さすぎないか
- 商品写真が見切れていないか
- 配送や納期の案内を見つけられるか
BASEではスマートフォン用の表示設定もあるため、使用するテーマと設定によって見え方が変わります。管理画面のプレビューだけでなく、実際の端末でも見ておきます。 頼前に用意するもの
すべての素材が完成していなくても依頼はできます。ただし、何が用意済みで、何が未定なのかは分けて伝えます。
基本情報
- ショップ名
- ショップURL
- 取扱商品
- 主な購入者
- 完成品販売か受注制作か
- 現在の開設状況
- 公開希望時期
画像
- 商品写真
- 使用場面の写真
- 作業風景
- 包装写真
- ロゴ
- メイン画像に使いたい写真
写真が不足している場合は、必要な画像の種類と枚数を先に聞きます。デザイン完成後に写真を差し替えると、配置や文字の位置を直すことがあります。
文章
- ショップ紹介
- 作家紹介
- 商品説明
- オーダー方法
- 制作期間
- 配送方法
- 返品や交換
- 取り扱い上の注意
文章がまだない場合は、箇条書きでも構いません。
たとえばショップ紹介なら、「制作を始めた理由」「使用している素材」「どのような場面で使ってほしいか」をまとめます。
希望する雰囲気
「ナチュラル」「かわいい」だけでは、人によって受け取り方が違います。
次のように具体的に伝えます。
- 白を中心にして商品写真を目立たせたい
- 淡いピンクは使うが、子どもっぽくしたくない
- 手書き風ではなく、細い文字で上品に見せたい
- 木目は使わず、すっきりした背景にしたい
- 装飾を増やさず、余白を広めに取りたい
使いたくない色や表現も伝えると、方向がぶれにくくなります。
参考サイトは「どこが好きか」まで伝える
参考サイトを送るだけでは、どの部分を取り入れたいのか分かりません。
URLと一緒に、次のような説明を添えます。
- 商品写真の大きさを参考にしたい
- カテゴリーの並べ方が見やすい
- 白とベージュの配色が近い
- 作家紹介の見せ方を参考にしたい
- スマートフォンのメニューが使いやすい
- このサイトより文字を少し大きくしたい
他店の商品写真、文章、ロゴをそのまま使うのではなく、構成や雰囲気を伝える資料として利用します。
参考サイトは2〜3件に絞ったほうが、共通する好みを見つけやすくなります。
どこまで依頼するかを決める
BASEのデザイン依頼には、見た目を整える作業だけでなく、商品登録や配送設定などが含まれる場合があります。
見積もり前に必要な作業を分けます。
| 作業 | 依頼するか決める内容 |
|---|---|
| テーマ設定 | 無料テーマか有料テーマか |
| レイアウト | トップページと商品一覧の構成 |
| 画像制作 | メイン画像、バナー、商品画像 |
| 商品登録 | 登録する件数と入力項目 |
| カテゴリー | 分類方法と表示順 |
| ショップ情報 | 紹介文、特商法、問い合わせ |
| 配送設定 | 送料、地域、発送方法 |
| Apps | 必要な追加機能 |
| 独自ドメイン | 取得済みか未取得か |
| 公開後の更新 | 自分で変更する場所 |
「ショップを全部作ってほしい」と伝えるだけでは、自分で準備する作業が残ることがあります。
画像や文章の作成まで含まれるのか、提供した素材を設定するところまでなのかを分けて聞きます。
納品後に自分で更新する場所を伝える
ハンドメイドショップでは、作品の追加や売り切れ商品の入れ替えが続きます。
納品後に自分で変更したい場所は、制作前に伝えておきます。
- 商品登録
- 在庫
- 新着情報
- メイン画像
- カテゴリー
- オーダー受付状況
- 発送予定
- 季節のお知らせ
更新する場所が分かっていれば、操作しやすい構成にしたり、差し替える画像の大きさをそろえたりできます。
説明を受けるときは、管理画面全体ではなく、自分が定期的に触る場所を中心に聞きます。
BASEのハンドメイドショップデザインを依頼するときの伝え方
依頼文には、現在の状態、希望する完成形、依頼したい作業を入れます。
次のようにまとめると、必要な作業を判断しやすくなります。
「BASEでアクセサリーショップを開設中です。商品は15点ほど登録済みですが、写真とページの雰囲気が合わず、トップページがまとまって見えません。20代から40代の普段使いを想定し、白を中心にした落ち着いたデザインを希望しています。商品写真と店名ロゴは用意済みです。テーマ選び、トップページの構成、カテゴリー整理、メイン画像の作成を依頼したいです。納品後の商品追加は自分で行いたいと考えています。」
すでにショップを公開している場合は、困っている場所も加えます。
- 商品が探しにくい
- 作品の大きさが伝わらない
- ブランド紹介をどこに置けばよいか分からない
- スマートフォンで文字が小さい
- メイン画像を変更できない
- 有料テーマを購入したが見本のようにならない
依頼前には、次の点も整理します。
- 管理画面への設定まで必要か
- 商品写真の加工が必要か
- 掲載する商品数はいくつか
- 制作中に追加する素材はあるか
- 公開希望日は決まっているか
- 納品時に更新方法の説明が必要か
- 完成後にどの端末で確認するか
完成時は、見た目だけでなく、商品を探して購入する流れも確認します。
- トップページを開く
- カテゴリーから商品を探す
- 商品説明と写真を見る
- 配送や納期を調べる
- カートへ入れる
- 問い合わせ先を探す
途中で戻る場所や迷う場所があれば、公開前にメニューや案内文を直します。
まとめ
BASEでハンドメイドショップのデザインを依頼するときは、「おしゃれにしたい」という希望だけでなく、作品の特徴、購入者、見せたい商品、必要なページを整理します。
テーマはショップの土台であり、作品写真、ロゴ、文章、カテゴリーがそろって初めて店らしい見た目になります。
依頼前には、用意済みの素材、未定の内容、外注したい作業、自分で更新したい場所を分けてください。
完成後に商品を追加し続けることも考え、見た目だけでなく、探しやすさと更新のしやすさまで含めてショップを整えます。

