広告動画とLPは、別々の制作物ではありません。
広告動画はユーザーの注意を引き、続きを知りたいと思わせる役割を持ちます。LPは広告で提示した内容を詳しく説明し、購入や問い合わせまで進んでもらう役割を担います。
動画とLPを別々の制作者へ依頼すると、それぞれの完成度は高くても、訴求やデザインがつながらないことがあります。動画では価格を強調しているのに、LPのファーストビューでは品質を訴求している、といったズレです。
LPと広告動画をセットで外注する目的は、制作費をまとめることだけではありません。クリック前からクリック後まで、同じ訴求で設計することが重要です。
LPと15秒・30秒の広告動画を一つの設計で進めたい場合は、見積もり時にセット制作の範囲を確認できます。
LPと広告動画のセット外注とは
ここで扱う広告動画は、LP内に埋め込む説明動画ではありません。SNS広告や動画広告として配信し、興味を持ったユーザーをLPへ誘導するための動画です。
両者の役割には次の違いがあります。
| 制作物 | 主な役割 | ユーザーへ伝える内容 |
|---|---|---|
| 広告動画 | 注意を引いてクリックを促す | 悩み、変化、強いベネフィット |
| LP | 疑問や不安を解消して行動を促す | 詳細、根拠、料金、流れ、FAQ |
| LP内の動画 | ページ内で理解を補助する | 使用方法、機能、事例、サービス紹介 |
LPと広告動画のセット外注では、動画ですべてを説明する必要はありません。動画は興味を持たせるところまで担当し、判断に必要な情報はLPへ引き継ぎます。
別々に制作すると起こりやすい5つのズレ
動画とファーストビューの約束が違う
広告動画を見てLPへ移動した直後、ユーザーは「自分がクリックした内容の続きか」を確認します。
動画で「朝1分で準備完了」と訴求したなら、LPのファーストビューでも同じ利点を確認できる状態が必要です。LP側が「高品質な素材へのこだわり」から始まると、別のページへ移動したように感じられます。
想定しているターゲットが違う
動画は初心者向け、LPは専門知識を持つ法人担当者向けという状態では、言葉の難易度も説明の順番も合いません。
制作前に、年齢や業種だけでなく「何に困り、何と比較し、何を不安に感じている人か」まで共有します。
動画だけで強い表現を使ってしまう
短い動画では、注意を引くために断定的なコピーを選びやすくなります。しかし、LPに根拠や条件が書かれていなければ、期待とのズレや広告審査上の問題につながります。
数字、実績、効果、期間を訴求する場合は、裏付け資料と表示条件を制作前に整理します。
デザインの印象が切り替わる
色、写真、文字、テンポが大きく変わると、動画からLPへの連続性が失われます。
すべてを同じ見た目にする必要はありませんが、次の要素は共通化したほうが安全です。
- メインカラー
- 商品写真
- キャッチコピー
- ターゲットの人物像
- 強調する数字
- CTAの表現
修正指示が二重になる
制作者が分かれていると、コピー変更のたびに動画とLPの両方へ連絡しなければなりません。片方だけ旧価格や旧キャンペーンが残ることもあります。
セット外注では、コピーやオファーの変更履歴を一つにまとめやすくなります。
セット外注と別々の外注を比較
| 比較項目 | セットで外注 | 別々に外注 |
|---|---|---|
| 訴求の統一 | そろえやすい | 発注者による調整が必要 |
| デザイン管理 | 共通ルールを作りやすい | 制作者間で共有が必要 |
| 商品説明 | 一度の共有で進めやすい | 各制作者へ説明する |
| 修正管理 | 変更を反映しやすい | 反映漏れに注意が必要 |
| 専門性 | 一貫性を優先しやすい | 各分野の専門家を選べる |
| 制作費 | セット料金が使える場合がある | 個別見積もりになる |
| 向いている案件 | 新規LPと広告動画を同時公開 | 既存LPや動画の部分改修 |
セット外注が常に最適とは限りません。
すでに成果が出ているLPがあり、広告動画だけを複数本テストしたい場合は、動画制作に特化した制作者へ依頼する方法もあります。新商品や新サービスの立ち上げで、LPと広告動画を同時に用意する場合はセット外注との相性が良好です。
制作はオファーから順番に決める
LPと広告動画をセットで外注するときは、いきなりデザインや動画編集から始めません。次の順番で決めると、訴求のズレを防げます。
- 最終的なコンバージョンを決める
- 広告から集めるターゲットを絞る
- 商品やサービスのオファーを確定する
- 共通のメイン訴求を決める
- LP全体の構成を設計する
- 広告動画の台本へ短く変換する
- デザインと動画編集を進める
- 広告URLと計測環境を設定する
LPには、料金、利用方法、根拠、よくある質問など、判断に必要な情報が入ります。その全体像を先に設計し、最も強い部分を広告動画へ切り出す流れが効率的です。
動画を先に完成させると、後から作ったLPに合わせるためのコピー変更や再編集が発生しやすくなります。
外注前に準備する素材
完成原稿を用意する必要はありません。ただし、制作者が事実確認できる資料は必要です。
| 準備するもの | 主な内容 |
|---|---|
| 商品・サービス資料 | 特徴、利用方法、料金、提供範囲 |
| ターゲット情報 | 悩み、検討理由、比較対象、不安 |
| オファー | 割引、特典、申込期限、適用条件 |
| 根拠資料 | 実績、アンケート、試験結果、許諾済みレビュー |
| 写真・ロゴ | 商品写真、人物写真、ブランドデータ |
| 広告情報 | 配信媒体、画面比率、動画尺、入稿予定日 |
| CTA情報 | 購入、予約、問い合わせなどの最終行動 |
| 表現上の制約 | 使用禁止表現、業界ルール、広告審査上の注意 |
過去に広告を配信したことがある場合は、クリック率やコンバージョン率だけでなく、実際に使用した広告とLPも共有します。数値だけでは、どの訴求が結果に影響したか判断しにくいためです。
15秒と30秒の広告動画はどう選ぶか
動画尺は、説明したい量ではなく、広告で担わせる役割から決めます。
| 項目 | 15秒動画 | 30秒動画 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 一つの悩みや利点を瞬時に伝える | 悩みから解決策まで説明する |
| 基本構成 | フック→利点→CTA | フック→問題→解決策→根拠→CTA |
| 向いている商材 | 内容を理解しやすい商品・サービス | 仕組みの説明が必要なサービス |
| 情報量 | 一つの訴求へ絞る | 複数の要素を扱いやすい |
| 制作時の注意 | 情報を詰め込みすぎない | 冒頭数秒で結論を示す |
掲載されている料金情報では、LP単品は150,000円、セット用の15秒広告動画は追加40,000円、30秒広告動画は追加60,000円です。15秒動画は、単品参考価格80,000円に対してセット料金が設定されています。
料金や対応範囲は依頼内容によって変わるため、必要な動画尺、画面比率、納品本数を伝えたうえで見積もりを確認します。
LPと広告動画のセット料金だけでなく、Studioでの公開、スマートフォン対応、納品後の更新方法も相談できます。
見積もり相談で伝える内容
最初の相談では、次の項目をまとめて送ると対応範囲を確認しやすくなります。
- 商品またはサービス名
- LPの目的
- 広告の配信媒体
- 希望する動画尺
- 公開希望日
- ターゲット
- メインで伝えたい強み
- 料金やキャンペーン
- 原稿と写真の準備状況
- 独自ドメインの有無
- 計測タグの種類
- 実績公開の可否と公開可能日
「LPと動画を作ってほしい」だけでは、必要な作業を判断できません。広告の配信先と最終的なコンバージョンまで書くことで、動画からLPへつながる構成を提案してもらいやすくなります。
初稿では見た目より接続部分を確認する
広告動画とLPの初稿が届いたら、個別の完成度に加えて、両者の接続を確認します。
動画からLPへの確認項目
- 動画のメインコピーがLP冒頭にもあるか
- 動画で見た商品や人物がLPにも登場するか
- 動画で提示した価格や特典がLPと一致しているか
- LPを開いた直後に次の行動が分かるか
- 動画で生じた疑問への回答がLP内にあるか
スマートフォンでの確認項目
- ファーストビューの文字が小さすぎないか
- CTAが押しやすい位置にあるか
- 画像内の文字を読めるか
- ページの表示に時間がかからないか
- 広告から正しいURLへ移動するか
広告の閲覧環境とLPの確認環境をそろえることも大切です。スマートフォン向け広告なら、制作確認も実機で行います。
購入前に確認したい納品条件
このサービスでは、Illustratorで作成したデザイン画像をStudio上に構築し、基本の納品物はStudioのプロジェクトデータです。
購入前には次の条件を確認します。
- Illustratorの編集用データが必要か
- Studioアカウントの引き継ぎ方法
- 独自ドメインの設定範囲
- 計測タグの設置範囲
- 動画の画面比率とファイル形式
- BGMや素材の使用範囲
- 広告動画の二次利用範囲
- 実績として公開される時期
- 修正無制限の対象範囲
- 仕様変更や複数案の追加料金
「無料修正回数無制限」と表示されていても、制作開始後の仕様変更、情報の後出し、2案目の制作などは追加料金または対応外になる場合があります。最初の相談時に要望をまとめて共有することが、追加費用を防ぐ最も確実な方法です。
独自ドメインを使う場合は、Studioの有料プランが必要になる可能性があります。公開前に最新のプラン条件も確認してください。
LPと広告動画を一つの導線として発注する
LPと広告動画のセット外注で重要なのは、二つの制作物を安く揃えることではありません。
広告動画で提示した約束をLPのファーストビューで引き継ぎ、LP内で根拠や条件を示し、購入や問い合わせにつなげることが目的です。
発注前に決めるべき要素は、次の4点です。
- 誰を広告から集めるか
- 動画で何を一つだけ伝えるか
- LPでどの不安を解消するか
- 最後にどの行動を取ってもらうか
この4点を共通の設計図として渡せば、動画とLPのデザインやコピーをそろえやすくなります。
新しい広告施策を始める段階でLPも必要なら、別々に依頼する前にセット制作の範囲と費用を比較してください。制作会社の数ではなく、クリック前から購入まで一貫した訴求を作れるかどうかが、外注先を選ぶ基準になります。

