店舗ホームページを制作するとき、「おしゃれにしたい」「雰囲気を伝えたい」だけでは構成を決められません。
初めて来店する人が知りたいのは、料金、場所、予約方法、店内の雰囲気、自分に合うサービスかどうかです。店舗側が伝えたいこだわりと、顧客が判断に使う情報が一致していないと、見た目が整っていても問い合わせや来店につながりません。
市場調査込みの店舗ホームページ制作では、競合店、Google口コミ、SNSなどを確認し、顧客が比較している内容をページ構成へ反映します。
店舗の特徴をうまく文章にできない場合でも、市場調査、構成、コピー、デザインをまとめて相談できます。
市場調査込みのホームページ制作とは
ここでいう市場調査は、大規模なアンケート調査や統計レポートの作成ではありません。
店舗ホームページの構成を決めるために、公開情報から次の内容を調べる作業です。
- 顧客が店舗を選ぶときに比較している項目
- 同じ地域にある競合店の訴求
- 競合サイトで不足している情報
- 口コミで評価されているポイント
- 口コミに書かれやすい不安や不満
- SNSで反応を得ている写真や投稿
- 検索時に使われる地域名やサービス名
- 来店や問い合わせを妨げている疑問
調査結果を一覧にするだけでは、ホームページの成果にはつながりません。集めた情報を「何を、どの順番で見せるか」へ変換するところまでが重要です。
デザイン先行と市場調査込みの制作を比較
| 比較項目 | デザイン先行の制作 | 市場調査込みの制作 |
|---|---|---|
| 構成の基準 | 店舗側の希望や参考サイト | 顧客の疑問と比較項目 |
| 強みの見つけ方 | 店舗側が指定する | 口コミや競合との差から整理する |
| コピー | 支給原稿を配置する | 情報を整理して提案する |
| 写真の選び方 | 見栄えを優先しやすい | 顧客が確認したい場面を優先する |
| 競合との差別化 | デザイン表現に偏りやすい | 情報と見せ方の両方で設計する |
| 向いている依頼 | 構成と原稿が完成している | 掲載内容から相談したい |
ロゴや内装と同じ世界観でホームページを整えるだけなら、デザイン先行でも進められます。
「自店の強みが分からない」「何を書けば選ばれるのか整理できない」という場合は、市場調査と構成提案を含む制作者が適しています。
Google口コミから顧客の判断基準を探す
口コミは、店舗の評判を掲載するためだけの素材ではありません。顧客が何を基準に店舗を評価しているかを知る手掛かりになります。
たとえば美容サロンの口コミに、次の内容が繰り返し書かれていたとします。
- 初回でも料金が分かりやすかった
- 施術前の説明が丁寧だった
- 店内が落ち着いていた
- 駅から迷わず到着できた
- 強引な勧誘がなかった
この場合、ホームページではデザイン実績だけを大きく見せるより、料金表、初回来店の流れ、店内写真、アクセス、勧誘方針を分かりやすく掲載するほうが顧客の不安に答えられます。
低評価の口コミも構成に使える
低評価の内容を自店への批判として見る必要はありません。同業店舗の口コミも含め、顧客が避けたい体験を把握する材料として使います。
| 口コミから見える不安 | ホームページへ追加する情報 |
|---|---|
| 追加料金が分からない | 料金に含まれる内容と追加条件 |
| 店内の雰囲気が見えない | 入口、受付、施術場所の写真 |
| 予約方法が複雑 | 予約手順と受付時間 |
| 初回の流れが分からない | 来店から会計までの流れ |
| 駐車場所に迷う | 地図と目印を含むアクセス案内 |
| 自分が対象か判断できない | 対象者と対応できないケース |
口コミの文章をそのままコピーするのではなく、背景にある疑問を抽出してページへ反映します。自店の口コミを掲載する場合も、引用方法や利用条件を確認してください。
SNSから「見せるべき場面」を決める
SNSは、ホームページに載せる写真や情報の優先順位を決めるために使えます。
投稿ごとの反応だけでなく、コメントや保存につながっている内容を確認します。
- 商品や料理の完成写真
- 制作過程や施術風景
- スタッフの人柄が分かる投稿
- 店内や設備の紹介
- よくある質問への回答
- 季節限定の商品
- 利用前後の変化
- 予約状況や営業案内
SNSでは一つずつ投稿している情報も、ホームページでは来店判断に必要な順番へ並べ直します。
SNS投稿をそのまま埋め込むだけでは、重要な情報が過去の投稿に流れてしまいます。料金、アクセス、サービス内容などの固定情報はホームページに整理し、最新情報や日常の発信はSNSへ分担させます。
競合調査では「足りない情報」を探す
競合サイトを調べる目的は、デザインをまねることではありません。
同じ地域、同じ価格帯、同じ顧客層の店舗を比較し、どの情報が共通して掲載されているかを確認します。そのうえで、競合が十分に説明していない内容を探します。
確認する項目
- ファーストビューの訴求
- 料金の見せ方
- サービスの違い
- スタッフ紹介
- 利用の流れ
- 写真の種類
- 予約方法
- 営業時間と定休日
- アクセス
- よくある質問
- スマートフォンでの読みやすさ
競合が全店「高品質」「丁寧」と書いている場合、同じ言葉を追加しても違いは伝わりません。
「誰が担当するのか」「どの工程を丁寧に行うのか」「初回利用者にどんな説明をするのか」まで具体化すると、比較できる強みに変わります。
調査結果を店舗サイトの構成へ変換する
調査後は、集めた情報をページの順番へ落とし込みます。
小規模な店舗サイトなら、次の構成が基本になります。
- 店名と最も強い来店理由
- 初めて利用する人への案内
- 選ばれている理由
- 商品・メニュー・サービス
- 料金
- 店内やスタッフの写真
- 利用の流れ
- 口コミや実績
- よくある質問
- 営業時間とアクセス
- 予約・問い合わせ導線
すべての店舗に同じ順番が適するわけではありません。
飲食店ならメニューと店内写真、美容サロンなら施術内容と料金、事務所なら対応範囲と相談の流れが重要です。顧客が最初に比較する情報を上へ移動します。
1ページだけ追加するなら何を選ぶか
掲載情報では、基本料金に下層ページ1ページと問い合わせフォームが含まれています。
下層ページは、情報量が多く、トップページ内だけでは説明しにくい内容へ使います。
| 店舗・事業の種類 | 下層ページの候補 |
|---|---|
| 飲食店 | メニュー・コース詳細 |
| 美容サロン | 施術内容・料金 |
| 教室 | コース・受講の流れ |
| 写真館 | 撮影プラン・料金 |
| 士業・事務所 | 対応業務・相談の流れ |
| ライフスタイル店舗 | 商品・ブランドストーリー |
会社概要やアクセスのように情報量が少ない内容は、トップページ内へまとめる方法もあります。
限られたページ数では、形式的なページより、顧客の判断に影響するページを優先します。
制作前に渡す資料
市場調査を依頼しても、制作者が確認できない社内情報までは調べられません。次の資料は店舗側で準備します。
- 正式な店舗名と住所
- 営業時間と定休日
- 商品・サービスの料金
- 予約方法
- 現在の顧客層
- よく受ける質問
- 断っている依頼や対象外のサービス
- 店舗写真とスタッフ写真
- GoogleビジネスプロフィールのURL
- 使用中のSNSアカウント
- 比較されることが多い店舗
- 掲載できる実績や口コミ
- 使用できない表現
- 公開希望日
写真や原稿が不足している場合は、どこまで提供・制作してもらえるかを見積もり前に確認します。
10万円の制作範囲を確認する
サービスの掲載価格は100,000円です。掲載情報では、次の内容が基本料金に含まれています。
- サイト制作
- 下層ページ1ページ
- 問い合わせフォーム
- スマートフォン・タブレット対応
- 市場調査
- SEO設定
- 構成と編集
- 写真レタッチ
- コピー制作
- 写真やイラストの提供
- 納品時の編集操作説明
制作ツールはSTUDIOです。公開後は、ブログを更新するような感覚で文字や画像を編集できます。
見積もり相談では、ページ数、必要な素材、独自ドメイン、更新したい箇所まで伝えると、基本料金内と追加対応の範囲を確認しやすくなります。
購入前に確認したい5つの条件
市場調査の対象
「市場調査込み」という表現だけでは、調べる範囲を判断できません。
次の内容を確認します。
- 競合として調べる店舗数
- Google口コミを確認する範囲
- SNS調査の対象
- 検索キーワードの調査
- 調査結果の共有方法
- 構成へ反映する範囲
調査報告書が必要な場合は、納品物に含まれるか事前確認が必要です。
SEO対応の内容
SEO対応には、タイトル、説明文、見出し、画像設定、検索キーワードの整理など、複数の作業があります。
「検索上位の設定」は順位を保証するものではありません。何を設定してもらえるのか、公開後に自分で更新すべき項目は何かを確認します。
修正回数と追加料金
サービスページには修正を含む説明がある一方、提供条件欄には無料修正なしと表示されています。また、購入時の案内には4回目以降の修正料として3,000円が記載されています。
見積もり時に次の3点を明確にします。
- 基本料金に含まれる修正回数
- 1回の修正として数える単位
- 大幅な構成変更の追加料金
言葉や写真の差し替えと、ページ全体の作り直しでは作業量が異なります。
納期
サービス説明では「お届け15日〜」と案内されていますが、表示されている過去実績の目安は約57日です。
必要な素材の準備状況や受注状況でも変わるため、公開希望日から逆算して現在の納期を確認します。開店日やキャンペーン開始日が決まっている場合は、最初の相談で伝えてください。
STUDIOの公開・運用条件
納品後に困らないよう、次の項目も確認します。
- STUDIOアカウントの作成方法
- プロジェクトの引き継ぎ方法
- 独自ドメインの設定
- 有料プランの契約者
- 問い合わせ通知の送信先
- アクセス解析の設定
- 更新方法の説明範囲
制作費だけでなく、公開後に必要な月額費用も含めて判断します。
見積もり相談で送る内容
最初の相談文には、次の情報をまとめます。
- 業種・店舗名:
- ホームページの目的:
- 最も増やしたい行動:
- 主な顧客層:
- 商品・サービス:
- 料金:
- 現在のホームページ:
- Googleビジネスプロフィール:
- SNS:
- 参考にしたいサイト:
- 必要なページ:
- 素材の準備状況:
- 独自ドメインの有無:
- 公開希望日:
- 公開後に自分で更新したい内容:
「問い合わせを増やしたい」だけでなく、「新規客からの平日予約を増やしたい」のように具体化すると、必要な構成を提案してもらいやすくなります。
市場調査をデザインへ反映できるかで選ぶ
店舗ホームページの市場調査は、情報を集めるだけでは完成しません。
口コミから顧客の不安を見つけ、SNSから見せるべき場面を選び、競合調査から自店の違いを整理する必要があります。その結果を、コピー、写真、ページ構成、問い合わせ導線へ反映して初めて制作に役立ちます。
依頼先を比較するときは、ポートフォリオの見た目に加えて、次の点を確認してください。
- なぜそのページ構成にしたのか説明できるか
- 顧客の疑問をコピーへ反映できるか
- 競合と同じ表現を避けられるか
- スマートフォンで情報を探しやすいか
- 公開後に店舗側で更新できるか
自店の強みをまだ言葉にできていない場合は、完成原稿を作ってから相談する必要はありません。公開情報と店舗側のヒアリングを組み合わせ、顧客が選ぶ理由を整理できる制作者へ相談することが、伝わる店舗サイトを作る第一歩です。

