投稿予定のショート動画がまだ完成していない。撮影は済んでいるが、カットや字幕を入れる時間がなく、今日中または翌朝までに編集を終えたい。
ショート動画編集を即日で外注できるかどうかは、動画の長さだけでは決まりません。素材をすぐ渡せるか、完成イメージが決まっているか、確認と返信を短時間で行えるかによって変わります。
依頼先を探す前に素材と指示をまとめておけば、当日納品を頼みやすくなります。
ショート動画なら必ず即日納品できるわけではない
完成動画が30秒や60秒でも、編集作業が短時間で終わるとは限りません。
元動画から使う場面を探し、不要な部分をカットし、字幕を入れ、誤字を直し、BGMや画像を追加すると、完成尺より長い作業時間がかかります。
即日納品しやすいのは、次のような依頼です。
- 使用する場面が決まっている
- 元動画が短い
- 台本や話す内容が整理されている
- 参考動画がある
- テロップのデザインを任せられる
- 使用する写真やロゴがそろっている
- 修正内容をすぐ返せる
反対に、元動画が長く、どこを使うかも決まっていない場合は、短いショート動画でも時間がかかります。
| 依頼内容 | 即日納品の頼みやすさ |
|---|---|
| 1本の短い素材を整える | 頼みやすい |
| 使用箇所を時間で指定する | 頼みやすい |
| 参考動画と同じ方向で編集する | 頼みやすい |
| 長い動画から見どころを探す | 時間がかかりやすい |
| 台本や構成から考えてもらう | 時間がかかりやすい |
| 画像やBGMもすべて探してもらう | 時間がかかりやすい |
| 初稿後に方向を変える | 当日中に終わりにくい |
「1分の動画だからすぐできる」と考えず、元動画の長さと依頼する作業を伝えます。
「即日納品」が何を指すのか先にそろえる
急ぎの依頼では、依頼者と編集者で「納品」の意味が違うことがあります。
主に次の3段階があります。
初稿の提出
編集者が最初に作った動画を確認用として送る段階です。
誤字、カット、音量、画像などを依頼者が確認し、必要に応じて修正を伝えます。公開できる状態とは限りません。
修正後の提出
初稿への修正を反映した動画が届く段階です。
修正が一度で終われば、そのまま正式納品へ進めます。修正内容が多いと、翌日以降になることがあります。
正式納品
依頼者が内容を確認し、完成データとして受け取る段階です。
「今日中に初稿が必要」なのか、「今日中に投稿できる完成版が必要」なのかで、必要な時間は変わります。
問い合わせるときは、次のように書きます。
- 本日18時までに初稿が必要
- 本日中に確認と修正を終えたい
- 明日の午前9時に投稿できる完成データが必要
- 今日中に受け取り、投稿は翌日に行う
締め切りを「急ぎです」だけで済ませず、日時で伝えます。
依頼前に用意する7つのもの
1.元動画
編集に使う元動画をすべてまとめます。
撮影した動画が何本もある場合は、使うものと使わないものを分けます。
- 本編
- 別角度
- 商品のアップ
- 店内や会場の様子
- 使用しない映像
- 顔や車のナンバーを隠す映像
ファイル名が連番だけでは内容が分かりにくいため、「本編」「商品アップ」「冒頭に使用」のように変えておくと伝わります。
2.使用する場所
YouTubeショート、Instagramリール、TikTokなど、投稿する場所を伝えます。
同じ縦型動画でも、画面上に重なるボタンや文字の位置は異なります。複数のSNSへ投稿する場合は、最初からすべて書きます。
縦型だけでなく横型も必要なら、別の動画として書き出すのか、同じ編集を使い回すのかも決めます。
3.完成動画の長さ
「ショート動画」とだけ伝えず、希望する長さを書きます。
- 30秒以内
- 45秒前後
- 60秒以内
- 90秒以内
- 内容を優先して短くまとめる
使用する音源や投稿先によって希望尺が決まっている場合は、数秒の超過でも使えないことがあります。
4.使う場面
元動画が長い場合は、使用する場面を時間で指定します。
たとえば、次のようにまとめます。
- 0分12秒から0分25秒
- 1分03秒の商品説明
- 2分10秒の笑顔になる場面
- 最後の申込方法は必ず残す
編集者に見どころを探してもらう場合は、その作業も含めて依頼します。
急ぎのときは、依頼者が使用箇所を選んだほうが早く進みます。
5.表示する文章
テロップへ入れる商品名、日時、料金、場所、申込方法などを文章で渡します。
動画の音声から判断してもらうと、固有名詞や数字を間違えることがあります。
特に次の内容は、正しい表記をコピーできる形で送ります。
- 会社名
- 店舗名
- 商品名
- 人名
- 開催日
- 営業時間
- 金額
- URL
- キャンペーン名
画面へ表示する言葉と、出演者が話している言葉が違う場合も指定します。
6.参考動画
希望するテンポや文字の見せ方に近い動画を送ります。
URLだけではなく、参考にする部分も添えます。
- 冒頭の文字の出し方
- カットの速さ
- テロップの色
- BGMの雰囲気
- 商品写真の入れ方
- 最後の案内画面
参考動画がない場合は、避けたい編集を書きます。
- 効果音を多用しない
- 文字を派手に動かさない
- 落ち着いた色にする
- 顔の拡大を使わない
7.締め切りと確認できる時間
即日納品では、編集者の作業時間だけでなく、依頼者が確認する時間も必要です。
次の時間を伝えます。
- 素材を渡せる時間
- 初稿を受け取りたい時間
- 自分が確認できる時間
- 修正を返せる時間
- 完成版が必要な時間
初稿が届いても、依頼者が数時間返信できなければ、その間は修正作業が止まります。
素材を渡す前にやってはいけないことを消す
急ぎの依頼で時間を取られやすいのが、素材の権利や公開範囲の確認です。
次の素材が混ざっていないか見直します。
- 他人が投稿した動画
- 商用利用できないBGM
- 許可を取っていない人物の顔
- 他社のロゴや商品
- 購入前の有料素材
- 社外へ出せない資料
- 顧客の個人情報
- 公開前の商品情報
人物の顔、車のナンバー、住所などを隠す必要がある場合は、該当する時間を指定します。
編集者へ渡した後に問題が見つかると、素材の差し替えや再編集が必要になります。
即日納品を難しくする依頼
元動画をすべて見て選んでもらう
数十分から数時間の素材を渡し、「よいところを選んでください」と頼むと、確認だけで時間がかかります。
使用する場面を選べない場合は、動画の目的と残したい内容を伝え、見どころ選びまで作業に含まれるか聞きます。
完成イメージを初稿後に決める
初稿を見てから「もっと高級感を出したい」「やはり若者向けにしたい」と方向を変えると、文字、色、BGM、テンポを作り直すことになります。
急ぎのときほど、最初に参考動画や避けたい表現を送ります。
素材を小分けに送る
本編を送った後にロゴ、さらに数時間後に写真を送ると、編集を何度も止めることになります。
素材がそろってから一度に渡すか、後から送るものと送信予定時刻を伝えます。
修正を何度も分けて送る
「文字を直してください」と送った直後に、「BGMも変更してください」と追加すると、編集者が同じ部分を何度も書き出すことがあります。
初稿を最後まで確認し、修正をまとめて送ります。
修正は時間と変更内容をセットにする
短い動画でも、「全体的にもう少しよくしてください」では修正内容が伝わりません。
次のように書きます。
- 3秒の会社名を一回り大きくする
- 8秒のテロップを「予約受付中」へ変更する
- 14秒の効果音を削除する
- 20秒から商品写真を表示する
- 最後の画面を2秒長くする
- 全体のBGMを少し下げる
修正箇所を一覧にすると、直し忘れも減ります。
| 時間 | 現在の状態 | 変更内容 |
|---|---|---|
| 0〜2秒 | 商品名のみ | キャンペーン名も追加 |
| 8秒 | 白いテロップ | 黄色へ変更 |
| 15秒 | 写真なし | 商品写真を追加 |
| 25秒 | BGMが大きい | 声が聞こえるまで下げる |
画面の画像を添えて、変更する場所へ印を付ける方法もあります。
速さを優先するときに任せる部分
即日納品を優先するなら、すべてを細かく指定しないほうが早く進む場合があります。
任せやすいのは、次の部分です。
- 不要な間のカット
- 基本的なテロップの配置
- BGMや効果音の選定
- 場面転換
- 文字の大きさ
- 全体の音量調整
依頼者が決めたほうがよいのは、次の部分です。
- 動画の目的
- 必ず残す場面
- 正しい商品名や数字
- 公開してはいけない情報
- 最後に表示する案内
- 避けたい表現
編集方法は任せても、内容の正しさまで任せないことがポイントです。
品質を優先するなら翌日以降も考える
投稿予定が迫っていても、必ず当日中に完成させる必要があるとは限りません。
次のような依頼は、即日よりも時間を取ったほうが安全です。
- 広告へ長期間使う動画
- 商品の金額や契約条件を説明する動画
- 医療や健康に関する動画
- 多くの人物が映っている動画
- ブランドの印象を大きく左右する動画
- 社内外の確認者が複数いる動画
- 複雑なアニメーションを使う動画
急ぎで公開する場合は、当日用の簡易版を先に作り、後日正式版を作る方法もあります。
どこまで作り込むかを決めずに、納期だけ短くすると、完成後の修正が増えます。
投稿日時から逆算する
完成版が必要な時刻だけでなく、投稿前の作業も含めて予定を組みます。
たとえば、翌朝9時に投稿する場合は、次の時間が必要です。
- 元動画と指示を送る
- 編集者が初稿を作る
- 依頼者が初稿を見る
- 修正内容を返す
- 修正版を受け取る
- スマートフォンで再生する
- 投稿文や表紙を設定する
- SNSへアップロードする
完成動画を投稿時刻の直前に受け取ると、誤字や音量を確認する時間がありません。
少なくとも、投稿操作と最終確認の時間は残します。
即日でショート動画編集を依頼するときにまとめる内容
見積もりや問い合わせには、次の内容を一度に書きます。
- 投稿先
- 動画の目的
- 元動画の合計時間
- 完成動画の希望尺
- 使用する場面
- テロップの量
- 画像やロゴの有無
- 参考動画
- 避けたい編集
- 初稿が必要な日時
- 完成版が必要な日時
- 自分が確認できる時間
- 修正の有無
- 公開してはいけない情報
- 素材をすぐ送れるか
「今日中にお願いします」だけでは、対応できるか判断できません。
素材の長さ、希望する作業、締め切りが分かれば、編集者も必要な時間を見積もりやすくなります。
まとめ
ショート動画編集は、素材と指示がそろっていれば即日で外注できることがあります。
当日納品に間に合わせるには、元動画、使用箇所、表示する文章、参考動画、希望尺、締め切りを最初にまとめて渡します。
初稿が届いた後も、すぐ確認して修正を一度に返す必要があります。完成尺が短いことより、依頼内容が決まっていることのほうが、納品までの時間を短くします。

